Wednesday, June 9, 2010

鏡の中のマヤ・デレン


前回、ゆうきちゃんのNYレポートの中で、
MOMAのエキシビジョンが取り上げられていたmaya deren。
偶然にも、最近とても感銘を受けたアーティストです!



















日本では去年の暮れに、
彼女が発表した全6本の映像作品と、
ドキュメンタリー映画
『鏡の中のマヤ・デレン』が公開されていました。
もともと、マヤ・デレン自体を知っていた訳ではなく、
ジョナス・メカス、アナイス・ニン、ジョン・ケージ、
ケネス・アンガー、デヴィッド・リンチ、などなど
チラシに連ねられた
なんとも知的アンダーグラウンドなメンツに興味を惹かれ。。。
結局、劇場に行く事はできなかったんですが、
ちょっと前にDVDが発売された時に購入しました。

特に前知識を入れずに観たんですが、
予想以上に自分の感覚にピタっとくるものがあって
ちょっと衝撃でした〜。

彼女の映像作品について
すこし、簡単に説明すると、
実験映画?アート作品?
10分前後の映像に、
自分の脳内イメージを忠実に具現化するような
つまり夢の映像化。。。
とでも言えばいいのかなあ。

代表作といえる
『午後の編み目<原題; meshes of the afternoon>』。
私的には、もうこの題名だけで素晴らし過ぎですよ〜。
まさに白昼夢の世界が繰り広げられるこの作品。
サスペンスやミステリー的な要素もあるけど、
もっと感覚的というか、官能的。
そして、40年代に撮られたという驚き!
古さを全く感じさせないセンスがスゴい。
というのも、多くの映画作家に影響を与えているんですね。
夢と現実の境目をテーマにした作品は今でこそ沢山あるけど、
マヤはそのパイオニアだったのかな。












わかりやすいフォロワーは、
やはりデヴィッド・リンチだと思います。
もしデヴィッド・リンチの世界観が好きなら人なら、
マヤ・デレンも気に入るのではないでしょうか?

ただ大きく違うのはマヤの場合、
すごく女性的だという事。
ドキュメンタリーの中でマヤは、
”女性ならではの時間の流れ”があるという事を
説明していました。
その特有の感覚に注目し、
意識的に表現しようとしたからこそ、
女性からすると特に、
とても官能的に感じるのかも知れません。

その他、
『午後の編み目』と同じようなテイストの
『陸地にて』も、やっぱり好きだった
(分からなかったけどジョン・ケージが出演してるみたいです) 。
ダンスに関する作品、太極拳を扱ったものとかも、
なかなか面白かったけれど、
晩年に撮った『夜の深み』という
シェークスピアとギリシャ神話をモチーフに
(って言っても私よくわからないんだけど)、
反転させたネガを使った幻想的な作品がまた良かったです。











maya derenは映画作家のほかに、
ダンサー、文化人類学者、巫女(?!)としての活動もしていて、
ハイチのブードゥー教の研究で本も出版しています。
ドキュメンタリーにも出てきましたが、
儀式や祭りに使う音楽等
莫大な量の録音物があり、
パーティーの時なんかにかけていたらしいです。。。
それらはまとめられ、
80年にレコードでもリリースされています
(ちなみに私がネットでみたら、4800円でした)。

人生の後半は殆どブードゥー研究に没頭していたマヤ。
怒りの神が乗り移ったときは
冷蔵庫を担ぎ投げ飛ばしたというエピソードも出てきました。
うーん、かなり強烈なパーソナリティーであったことは
間違いなさそうです。。。

そんなマヤはブードゥーの呪いで(?!)
40代で亡くなっています。
最期を看取ったのは3人目の夫で
テイジ・イトウという人。
日本人の音楽家で、
マヤの映像の音楽は彼によるもの。
ジョン・ゾーンのレーベルから何枚かアルバムを出しています
(その所以でドキュメンタリーの音楽はジョン・ゾーンでした)。














マヤ・デレンの遺骸は東京湾に撒かれたそうです。

sappa

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